あるソフトのインストール前後で、レジストリやファイルの増減・変更を検出し、アンインストーラに頼ることなく、自力でそのソフトがいじったものを全部元に戻せるようにする、という趣旨のソフト。(掲示板での要望 #1147)
公式サイト: http://www.geocities.com/ggmartau/projects/projects.html
最後のフリーウェア版は ver.2.35 です。 2.34 と 2.35 は、 Total Uninstall 日本語プロジェクト(T.U.N.P.) の「日本語化」セクションと「コメント」セクションにあります。
tun234.zip 21FDD21F tun235.zip B991A0D6
このサイト(妖精現実)で紹介するソフトは実験的・ベータ的なものが多いのですが、 このソフトは使い方を誤ると特に危険です。 このソフトにインストールを監視させるなら、 インストール中にインストール作業以外を行ってはいけません。 例えば、インストール作業中に重要な文書を脇で保存したとすると、 その保存した文書はインストーラによる変化とみなされてロールバックの対象となり、 「完全アンインストール」を行ったときに削除されてしまうからです。
何かをインストールする直前に、Total Uninstallを起動。 エディットボックスに分かりやすい名前(今からインストールするソフトの名前など)を書いて、 Next。監視させる場所を選択してNext。これでインストール前のスナップを残すためのスキャンが始まります。 デフォルトではシステムがあるパーティション全体がスキャンされますので、 100GBなら100GBのHD全体を漫然とC:にしているようなユーザは時間がかかるかも。 プログレスバーが4分の1くらい進んだところで、Install one applicationのブラウズが押せるようになるので、 監視したいインストーラを選択して、次へ進みます。 すると、Total Uninstallの監視下でインストーラが起動されます。 インストールが終わって、ソフトを一度起動したところで、インストール終了のスナップをとると良いでしょう (初回起動時にさらにレジストリをいじるソフトが多いので)。 これで前後で何が変わったか、が記録されます。
項目を選択して、Uninstall or view changes... でインストール前後で変わった場所を確認できます。 また、変わった場所を戻す(要するに完全アンインストールする)こともできます。 インストール前のOSの状態をリストアするのではなく、 特定インストーラによって変わった変化だけのリストアですから、 システムバックアップの代用にはなりません(目的も違う)。 例えば、Aというソフト、次にBというソフトのインストールを記録したとして、 Aの完全アンインストールを敢行したとしてもBのインストーラによる変化はもとより、Aのインストール終了後に変更されたファイルは影響されません。
とはいえ、インストール作業中にも、通常、バックグラウンドでいろいろなものが動いているので、 その意味と危険性を理解できるかただけ、お試しください。 ロールバックのときは、ある項目をロールバックに含めないこともできますが(チェックを外す)、 どのチェックを外すべきでどのチェックを外してはいけないかは、一般的には説明できません。 ですので、自信がなければ、実際には完全アンインストールはしないとしても、 そのインストーラがレジストリやファイルシステムに何を追加したか知りたい、という使い方もあると思います。 単にモニターするだけなら何の危険もありません。
画像=女の子の形をしてスパイを行う「トロイの木馬」の行動をモニタ。 インストーラが書き換えた場所が検出され、ツリービューの形で確認できる。