9 : 19 Advanced SSA(ASS字幕)入門

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付録A: 低水準のフォント・プロパティ(Windows)

SSA/ASSのデータよりも低水準、 すなわち Windows API を直接呼び出して何らかの処理をする場合(言い換えれば、SSA/ASSを処理するアプリケーションのレイヤー)に関係する、 いくつかのプロパティー。これらの予備知識があると、SSA/ASSを普通に書く上でも、見通しが良くなる場合がある。

X方向(高さ)に関して

画像1

画像の緑の点線が文字の位置の基準となるベースラインである。

ベースラインからその上のピンクの線までが Ascent (ベースライン上部領域)であり、文字は基本的に Ascent 領域に存在する。 一部の文字は、下端がベースラインより下に突き抜け、ベースラインとその下の青線の間の Descent (ベースライン下部領域)に入る。 通常、青い線とピンクの線の間、つまり Ascent + Descent が見かけ上の文字の最大高となる。 ただし最も高い文字でも必ずしも Ascent 上端に接するとは限らず、最も下に突き抜ける文字でも Descent 下端に接するとは限らない。 後述の Internal/External Leading とは別に、Ascent/Descent の通常領域においても、実際のグリフには「文字デザイン上の余白」がある。

一般には、Ascent のさらに上部に Internal Leading (フォント内余白)がある。 図で文字の上の赤線とピンクの線の間の領域だ。 Internal Leading はフォントの高さの一部であり、アクセント記号などの特殊な付加記号がこの領域に描画される可能性がある。 Internal Leading + Ascent + Descent を論理的なフォントの高さと定義する。 図で文字の上の赤線から文字の下の青線までである。

行の高さは、一般に、フォントの高さ + フォント外余白である。 フォント外余白は、図の1行目下部の青線と2行目上部の赤線の間の細い領域で、 External Leading と呼ばれる。Internal Leading と違い、この領域はフォントの高さの「外」にあって、 文字の一部が External Leading にはみ出ることはない。External Leading はグリフ単体のデザイン上の余白ではなく、 行レイアウト上の「構造的」な余白である。

見た目の行間隔(前の行の文字と次の行の文字の間の余白)は、 一般に(つまり Internal Leading が使用される特殊文字がない限り)Internal Leading + External Leading つまり青線から次の行のピンクの線までの空間に相当する。 ただし、Ascent/Descent 内のデザイン上の余白も、その行全体に一貫して存在する量については、見た目の行間隔を広げることになる。


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